総合リハビリテーションセンター

総合リハビリテーションセンター

総合リハビリテーションセンターの理念

私たちは、住み慣れた地域で、その人らしい生活を送ることができるように人間性・専門性を磨き、その人を取り巻くすべての人が手を携え、活力あるリハビリテーションを行うことを通して、地域に貢献します

技士長あいさつ

総合リハビリテーションセンターでは、治療効果の高い療法や機器を用いた訓練を実施し、患者さん一人ひとりの目標を達成するために、多職種とリハビリスタッフが連携しチームで取り組んでいます。そして、退院後、住み慣れた地域で、その人らしい生活を送ることができるように、在宅・地域でのリハビリにつながる取り組みを行っています。さらに、このような質の高いリハビリが提供できるよう、日々人材育成、研鑽に努めています。

総合リハビリテーションセンター 技士長 原口 友子
(言語聴覚士 鹿児島県言語聴覚士会会長)

リハビリテーションスタッフの構成

  • 加治木温泉病院 92名
  • 介護医療院おはな 6名

2024年5月1日 現在

各部門の紹介

理学療法部門

理学療法部門
理学療法は、病気やケガにより、起き上がる、座る、立つ、歩くなどの生活に必要な基本的な動作ができなくなった方々に対して、これら運動機能の改善を図り、日常生活が安心して送れるように治療・支援するリハビリです。麻痺などの身体機能の回復を目的に電気刺激を併用して歩行訓練を実施したり、自分の足の力では立つことができない場合には装具を足に装着して歩行訓練を行い、最大限の機能回復を目指します。

作業療法部門

作業療法部門
作業療法は「作業」に焦点を当てた治療・指導・援助であり、ここでいう「作業」とは患者さんそれぞれにとって目的や価値を持つ「生活行為」を指します。
具体的に「生活行為」とは、日常生活活動(食事・トイレ・入浴など)、家事、仕事、余暇活動、コミュニケーションなど幅広いものです。麻痺など身体機能の回復への働きかけはもちろん、動作の工夫や福祉用具の選定など実際の生活場面を想定したリハビリにより新たな生活の再構築を支援します。
また、高次脳機能障害(失行症、注意・記憶・遂行機能障害など)がある方々の日常生活、自動車運転再開や職場復帰についての支援も多職種と連携して行います。

言語聴覚療法部門

言語聴覚療法部門
これまで当たり前にできていた「ことばによるコミュニケーション」、「食べること」・「飲み込むこと」ができなくなった方々への支援として、言語聴覚士(ST)が専門的なリハビリを行います。「ことばによるコミュニケーション」の問題とは「ことばを思い出せない・読み書きができない」失語症、「呂律が回らない」構音障害などをいいます。また「食べること」・「飲み込むこと」の問題を摂食嚥下障害といい、これは高齢者の寝たきりや肺炎の原因になります。また2017年には、子どものことばの問題に対する訓練や支援をスタートしました。言語聴覚療法を通して地域の皆様が住み慣れた地域でその人らしい生活を送れるように支援いたします。
ほかにも「集中力がない」、「物忘れが多い」、「段取りが悪い」といった症状があり、これを高次脳機能障害といいます。当院は「鹿児島県高次脳機能障害者支援センター」の支援協力病院に指定されておりますので、高次脳機能障害のある方々の日常生活ひいては職場復帰の支援なども行っております。

義肢装具部門

当院は装具作製の専門職である「義肢装具士」が3名常勤しております。装具とは、麻痺などの障害に対して効率的な運動療法(装具療法)を行うために必要な治療用器具のことで、患者さん一人ひとりに合わせてオーダーメイドで作製します。当院では、リハビリ室内に義肢装具室を設けておりますので、装具の作製や修繕などのニーズにいち早く対応し、最適な装具を遅滞なく提供しております。また退院したあとも定期的に装具のメンテナンスを実施し、訪問リハビリや通所リハビリのスタッフと連携しながら在宅での生活を支援しております。

コンセプト

e-Life あらゆる世代に対応する目標志向型サービス

その人らしい地域での暮らしを大切にしたい 私たちのリハビリテーションは 患者様の思い(望み)から始まります

個別的リハビリテーション

ADOC

患者様の日常生活上の目標は、ADOC(Aid for Decision-making in Occupation Choice)アプリを用いて、患者様とセラピストが一緒に決定します。

(ADOC:http://adocproject.com

L300Go®

L300Go®は、医療機器承認の「歩行神経筋電気刺激装置」です。尖足・下垂足や、膝部不安定な患者様に対し,移動能力の向上をもたらす機能的電気刺激装置(FES)システムです。つま先を上げる筋肉を電気で刺激することで、硬くなったふくらはぎを和らげたり、歩くときにつまづかないようにサポートします。

TS-MYO

TS-MYOは、筋電計測を「より正確に」「より手軽に」行うことができる機器です。動作時の筋活動について、患者様と一緒に、視覚的に確認することで、筋の作用について、タイムリーに、わかりやすく共有することができます。

促通反復療法(川平法)

促通反復療法(川平法)
川平法とは、麻痺した手足の神経回路を再建・強化することを目的とした治療法です。治療効果を高めるために、電気刺激、振動刺激を併用し、手足の麻痺や歩行、日常生活動作の改善を目指します。

CoCoroe AR2(上肢リハビリ装置)・CoCoroePR2(前腕回内回外リハビリ装置)

リハロボット(CoCoroe)
脳血管疾患、整形疾患などによる腕の運動機能障害を持つ方を対象に、電気・振動刺激を併用しながら腕や肩・肘の自動運動をサポートするリハビリロボットです。

干渉波電気刺激装置

干渉波電気刺激装置
摂食嚥下障害に対するリハビリテーションでは、弱い電気刺激を神経に作用させる方法(干渉波電気刺激装置)も併用して、嚥下機能の改善を目指します。

包括的(Total)リハビリテーション

腎臓リハビリテーション

当院では、透析中の軽い運動を推奨しております。90日間、透析中に、ストレッチ、筋力アップエクササイズ、有酸素運動などを行います。用意するプログラムは、テーラーメイドの個別プログラムです。プログラム前後には、運動機能の評価を行い、効果判定まで行っています。

摂食嚥下リハビリテーション

リハビリの効果を高めるためには、十分な栄養を摂る必要があります。当院は、リハビリ、栄養、歯科とが連携し、可能な限り、口から十分な栄養を摂ることができるようアプローチしていきます。嚥下障害のある方には、嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査を行い、ポイントを絞った的確な飲み込みの練習を行います。また、栄養の観点から、高タンパクの補助食品を提供し、リハビリ効果の最大化を目指します。

  • 管理栄養士と言語聴覚士との連携
  • 管理栄養士と言語聴覚士との連携

装具療法

歩行訓練に装具療法を取り入れることは、「脳卒中治療ガイドライン2021」において推奨されています(推奨度B)。当院では、最適な装具を選定するために、リハビリテーション科医、義肢装具士、リハビリスタッフを中心に「装具診」を開催し、患者さんの能力を最大限に活かすリハビリにつなげています。

退院後フォローアップサービス

退院後フォローアップのご提案

入院中は、患者様がご自宅で安全に、安心してお過ごしいただけるよう生活動作の練習を行ないます。自宅退院後は、リハビリスタッフがご自宅を訪問し、安全に生活動作を行えているか、1ヶ月の間確認します。退院後もリハビリが必要な場合には、介護保険での訪問リハビリや、医療保険での訪問・外来リハビリをご提案いたします。

また、自宅での困りごとがないか専門的な視点で助言する「退院時自立支援サービス」もございます。

ICTベースのチームアプローチ

院内のコミュニケーションは“iPhone”で

質の高い診療、リハビリを行う上で、スピーディな情報の共有は極めて重要です。リハビリスタッフは、いつでも、場所を選ばずに、タイムリーな情報を共有できるように、iPhone(医療用)を携帯しています。

またiPhone(医療用)は、現場のコミュニケーションツールとしてだけではなく、画像や動画を共有するツールとしても活用し、リハビリの質の向上に役立てています。

リハビリの進捗管理は一画面で

当院では、リハビリによる改善の経過について、一画面で確認するシステムを採用しています。入院時,退院時、退院後の自宅での状態まで、一つの画面に集約し、患者様の改善の程度を「可視化(見える化)」しています。

ご案内